つよがり姫に振り回されて
「自分の気持ちを偽って……私…貴様が好き…だったから」

「…!?」

驚きを隠せない。
梨沙が…俺を好き!?
んなわけないってずっと思ってたのに…

「だから…あの時、正直嬉しかった。舞い上がるような気分だった。けど…」

「けっけど…?」

「いつか嫌われてしまう、嫌いになってしまうんじゃないかって思ったら…怖くて…好きでいたいのに、好きでいられなくなってしまう自分が…すごく怖くて」

「梨沙…」

そんな風に思ってたなんて…
俺なんかよりちゃんと考えてて。

それに…
かわいすぎる///
今までの梨沙のキャラから考えても、そんな純粋すぎることを思っていたなんて考えもしなかった。

「梨沙。お前、ずりぃ」

「えっ?」

「ずっと気づいてないって思ってたのに。なのに、実は好きでしただなんて…」

Σぎゅっ

「でもよ、俺はお前なんかよりずっとわがままだからさ。そんな風に言われたくらいじゃ、あきらめねぇよ」

Σちゅっ…

「そう思わせねぇくらい、好きにさせてやる」

「…///」

リンゴみたく赤くなった梨沙。
きっと俺も同じくらい赤いはず。


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