つよがり姫に振り回されて
「ゆーじろ、あれは本当にびっくりしただけだからな」
「はいはい」
まだ気にしているようで、あれからずっと言っている。
強がってるだけのくせに(笑)
でも、そう言ったらまたあいつ怒るから言わない。
「じゃあ俺、見回りするから。梨沙はその辺でぶらぶらしててよ」
「私も手伝うぞ?」
「お前は実行委員じゃないだろ」
「でも生徒会長だ」
「はいはい。けど、これは実行委員で任されてるんだから生徒会長はおとなしく屋台でも楽しんでてよ。花火とかもあるみたいだしさ」
「…ヤダ」
「ヤダって…」
「私はもう十分遊んだから大丈夫だ。だから私にも仕事をくれ」
駄々をこねる子供のように『仕事をくれ』と連呼する。
このまま放っておいてもいいんだけど、梨沙がイタイ人になっちゃうし…
「…わかったよ」
俺が折れるしかない。
つか、いつも折れてないか?
気にしたら負けだな(笑)
「ホントか!!何の仕事だ?見回りか?それとも案内か?」
目を輝かせながら言う梨沙。
そんなに仕事がしたかったのかよ…
「えっ?あっじゃあ…」