つよがり姫に振り回されて
「そうだが…(小声で)私、子供が苦手なんだ。あまり好かれなくてな…」

そういう事か。

「そうなんだ…」

「だから、別の場所にしてくれないか?なっ?」

上目でお願いする梨沙。
すげぇかわいいけど、そんな事で変更するわけにもいかない。

「ダメだ。ここで仕事してくれ。それに、好かれる方法ならある。一昨日までの口調で話せばなんとかなる」

あの話し方なら大丈夫だろう。
今の話し方に問題があるんだと思うし。

「わっわかった…やってみる」

しぶしぶだが、引き受けてもらそうだ。

「じゃあ時々見に来てやるから、迷惑かけるなよ」

「わかっている」

「じゃあよろしくお願いします。じゃあな」

スタッフに挨拶をして、俺は見回りを始めた。
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