つよがり姫に振り回されて
Σガシッ ドスッ バコッ ゴスッ
一瞬の隙をついて奴を殴った。
「おっお前…まさか…」
気付いたらしい。俺の正体に。
「あっ、まだ意識あった?」
「てめっ…うっ…」
「わざとだよ。お前はそのまま苦しめばいい」
…これが俺の本当の正体。
どんなに攻撃されても平気で、正確に手加減できる。
意識を残しながら痛みを味あわせることができる。
別にそんな力なんかいらなかったんだが、自然とできるようになっていたから仕方ない。
だから『冷酷の鬼』。
本当は使いたくなかった。
必死に抑えてきた。
けど、あいつが梨沙を傷つけようとしたのを見て、我慢できるはずもなくて…
もう駄目だな…
せっかくここまで頑張ってきたのに。
2度とこの力は使わないって決めてたのに…
全部無駄になっちまったな(笑)
「…ゆ、じろ?」
「あっ…」
震えながら泣いている梨沙。
やっぱり怖いよな。
やっぱり俺はここにいちゃいけなかった。
調子こいてたな。
なんかいい感じに高校生活できるとか思っちゃってさ…
もう梨沙に顔向けできないや。
俺は梨沙に背を向け歩き出した。
一瞬の隙をついて奴を殴った。
「おっお前…まさか…」
気付いたらしい。俺の正体に。
「あっ、まだ意識あった?」
「てめっ…うっ…」
「わざとだよ。お前はそのまま苦しめばいい」
…これが俺の本当の正体。
どんなに攻撃されても平気で、正確に手加減できる。
意識を残しながら痛みを味あわせることができる。
別にそんな力なんかいらなかったんだが、自然とできるようになっていたから仕方ない。
だから『冷酷の鬼』。
本当は使いたくなかった。
必死に抑えてきた。
けど、あいつが梨沙を傷つけようとしたのを見て、我慢できるはずもなくて…
もう駄目だな…
せっかくここまで頑張ってきたのに。
2度とこの力は使わないって決めてたのに…
全部無駄になっちまったな(笑)
「…ゆ、じろ?」
「あっ…」
震えながら泣いている梨沙。
やっぱり怖いよな。
やっぱり俺はここにいちゃいけなかった。
調子こいてたな。
なんかいい感じに高校生活できるとか思っちゃってさ…
もう梨沙に顔向けできないや。
俺は梨沙に背を向け歩き出した。