つよがり姫に振り回されて
静かな事務室。
包帯を巻いている音だけが聞こえる。

…さっきの梨沙の言葉。
あれは期待してもいいものなのか?
俺と一緒にいたいって言うのは、期待していい意味なのか?

「…静か、だな」

耐えきれなかったのか、梨沙が話しかけてきた。

「あっあぁ…そうだな。さっきの事もあるからな」

「そうだな…終わった。これでもう大丈夫だ」

「ありがとな」

右腕のアザがあった部分がきれいに包帯で巻かれていた。
こんなところまで完璧にできるなんてやっぱり梨沙はすげぇな。

「…それにしても、栗島っていうのはどんな奴なんだよ。梨沙は会ったことあるか?」

ずっと気になっていたこと。
栗島卓也とは何者なのか。

「私も会ったことはない。写真でちらっと見たくらいだ」

「そうなんだ。そんなに強いのか?」

「うーん…それはわからない。会ったことないしなぁ」

「そっか」

「最近は大人しくしてるって聞いてるんだがな。それも偽情報かもな(笑)」

「…そうなんΣダダダダダダッ ガチャ「大丈夫!!?」
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