つよがり姫に振り回されて
「歩けるか?」

「歩ける」

そう言って立つが足が震えている。

「歩けそうに見えないけど?」

「うるさい。肩を貸せ。それでなら歩ける」

「そんなんじゃ、保健室に辿り着けねぇよ…っと」

梨沙を抱えた。

「わっなっ何をする!?」

「暴れるな、落ちるから」

「こんなお姫様抱っこみたいなこと…」

「お前が歩けないんだから、仕方ないだろ」

俺らはこのまま保健室へ向かった。
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