つよがり姫に振り回されて
少しだけ強く握った。
梨沙が驚いたような顔でこちらを見た。

「…っ///」

握り返された。
少し潤んだ瞳で、上目遣いで。

「まっ迷子になったら大変だもんなっ」

ごまかしてるのもかわいい。
ついさっきは迷子にはならないとか言ってたくせに。

「へーへー。…どうする?キャンプファイヤー、近くで見るか?」

「…みたいっ!!」

「じゃあ行くか」

「うん」

また人ごみをかき分け、キャンプファイヤーの近くへ。
点火した時よりも大きくなっていた。
< 314 / 332 >

この作品をシェア

pagetop