つよがり姫に振り回されて
「すっすまん…」

謝らせてしまった。
そういうつもりじゃないのに。

「寝るつもりはなかったんだ…私が寝起きが悪いのはよくわかっていたから。でもゆーじろーがいてくれてるからいいかなぁとか思ったりして」

申し訳なさそうに、照れながら言う梨沙。

「ゆーじろーならこうやって起きるまで待っていてくれるでしょ?」

そう言ってまた肩によしかかる。
それと同時に甘ったるい香りが俺の鼻をくすぐる。
心臓が高鳴る。
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