つよがり姫に振り回されて

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「…くそっ!!なんで効かねぇんだ!!」

「…」

腕を縛られ、バットで殴られていた。
この時俺は中2だった。
もうすでに喧嘩では有名人だった。

…なんでこうなったかっていうと、なんでも中学校でのボスかなんかが、俺の事を気に食わなかったからだ。
フルボッコにしてやろうって事で、俺を呼びつけて腕を縛り、バットで殴られている。

「いい加減、降参したらどうだ?」

「今ならこの辺で許してやってもいいんだぜ?」

好き勝手に言っている一応『先輩』。

「へへっ、こいつ、なにも言わないですぜ?」

「じゃあまだやっていいってことだよなっ‼」

Σバコンッ
「ゴフッ…」

「『ゴフッ』って言いましたよっっっ‼」

かれこれ30分殴られていた。
…もうそろそろいいだろう。



Σガシャン
「『先輩』、…もういいですよね?」

鎖を引きちぎり、突然立ち上がった俺に誰もなにも言えないでいた。

「…さっきの分、きっちりお支払いしますから…フッ」

そして、そこにいた全員をボコった。


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