つよがり姫に振り回されて
「梨沙っ!!…っ!?」

そこには数人の生徒と、柱に縛られた梨沙がいた。

「わざわざ来てくれたんだ」

ケラケラとしながら言った。
周りの奴も笑っている。

「会長さん、よかったねぇ…犠牲者が増えて」

「んん~!!」

梨沙は口をガムテープで塞がれていた。

「お前ら…梨沙に何してんだよ…」

「はぁ!?お前こそ、東條(とうじょう)さんに向かってなんちゅう口聞いてんだよ」

「まぁいいさ。説明してやるよ。俺らが後輩をナンパしてたら、会長さんが来てねぇ…色々注意してきてしつこかったから、お仕置きしてやろうってね。理解してもらえたかな?」

小馬鹿にしたように説明してくれた。

梨沙がやった行為は正しいはずだ。だけど、梨沙は度が過ぎる。きっと、今までの事とかを追及したんだろう。
それにキレた、先輩方って所だな。

「…理解しましたよ。ですがそのお仕置き、もう十分じゃないですか?柱に縛り上げて、その上口も塞いでる。これだけやれば、気が済んだんじゃないですか?」

「『気が済んだ』?なにバカな事言ってるんだ?」

気が済んでなかったようだ。
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