歴史部にはご用心
巻き込まれるのは突然で。


綺麗に敷き詰められ磨きあげられた石のタイル、きらびやかな装飾品。

その中央に一人の男が頭に本を被せ横たわっている。
毅然とした視線をその男にむけた


身長は178センチくらいだろうか。男性の平均身長を考えれば極めて普通だ。顔立ちも良い方なのである種の女性たちからカッコいいと持て囃されるタイプかもしれない。



「やぁ,どうしたの?有紀ちゃん」


男は顔から本をとり眠たそうに目を擦る


「どうしたのってお前が呼んだんだろ・・・泉」


‐人を呼びつけておいて忘れるなんてバカなのか‐


口のなかで小さく愚痴をつぶやいた。


「怖いなぁ,そう睨まないでくれる?覚えてる、覚えてるから。冗談だよ、冗談。まったくこれだから堅物は・・・で?誰がバカ野郎だって?」


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