妖怪ツイン図
初デート
早速 次の夜
彼女たちとの
デートの
夢を
見る事になった。

トモダチに自慢したい彼女、、、
顔だけは 確実に
そうなのだ。

でも、実際は
妖怪ツイン頭なのだ。

お洒落なカフェで
三人を取り巻く
周囲のどよめきは
羨望の声、、、
けして 奇異の目では
ない。

ユミが訊く。
「ねえ、君は ユミとミユ
 どっちが好き?」
い、いきなり核心をつくのは
女の悪い習性だ。
しかも 
たぶん、それが、
仲の良い二人の
一致した疑問
なのだ。

「もちろん、二人とも
 だいすきだよ。
 どちらとも
 言えないよ。」
うそは直 バレルのであろう。
真意がバレルのは致し方ないことだ。
だが、自分から 言うべきではない。

頭が二つということは
人格も二つということだ。
でも行動は 一つとして
表現される。
実に厄介だ。

「逆に訊くけど、
 例えば ユミが好きだよ、、
 って 言ったら
 どうするの?」
思い切って 質問をしてみた。

「ユミが好きなら、
 私は消えるわよ。」
ミユが言った。

いや、その一言は
ユミには聴こえていないだろう。

テレパシーという伝達方法を
持ち出してきた。
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