男恐怖症克服ドキドキ大作戦!?
「あのさ、敬語とかウザイんだけど!?同級生なんだし。」
そうだった。同級生だったの分かんなかった。
色々考えていたから、分かんなかったよ。
「・・・。」
沈黙が続き、よりいっそ気まずく感じる。
すると、桜崎くんが口を開いた。
「なあ、今から少し時間あるか?」
「えっ!」
「だから、暇かって聞いてんだよ!」
「あっ・・なんで?」
「お前まさか、デートとか思ってんだろ。」
げっ!図星です。
「えっ・・・その・・。」
「やっぱ、図星か。お前面白いわ!!デートじゃねーよ。
聞きたいことってか、言いたいことがあって。」
「あっ!そういうこと。空いてるけど、今日塾あるから、少しだけなら。」
「ふ~ん・・じゃ、屋上行こーぜ。」
えっ!そんな重大なの!!なんか、嫌だな・・・なんか、されるのかな・・。
そう思いながらも、桜崎君の後ろを渋々ついていき、屋上へ向かった。
ガラガラ!
屋上へ出ると、夕日が綺麗に上り、涼しい風が吹いていた。
「あ~!気持ちい~・・・」
「そ~か?俺は別に。」
「え~・・気持ちよさも感じないの!?すっごく気持ちいし、涼しいじゃん!」
「・・。」
黙り込んでしまったが、思い切って聞いてみた。
「あっ・・ゴメンナサイ。それで、話って?」
「ああ・・・俺がさ、風邪ひいてたとき、お前来てくれただろ?
その時はありがとな。」
ドキっ・・・・お礼言われちゃった。やばい!気持ちが高ぶる・・。
「あっ・・・うん。それで?」
そう聞くと、桜崎くんは自分のズボンのポケットに手を入れ、空を見上げながら
口を開いた。
「俺さ、夢・・・見たんだ。」
「夢?どんな?」
「うん、その夢はめっちゃ恥ずかしいけどよ、お前に俺がキスする夢。」
「はあ!?何・・・それ。」
キス・・あたしに・・・?!
それ、夢なんかじゃないって!!ホントのことだよ。
現実じゃん。絶対知らないんだ。そう心で叫んでいると、無意識に
言葉が出てしまった。
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