男恐怖症克服ドキドキ大作戦!?
Stage3

二人きりの放課後

✩二人きりの放課後(Side 果穂)
えっ・・え~!!!!!
あたしが、学級委員!?
しかも、大輝と!!!
厶・・・ムリムリムリムリ~!!!!!!!
あたしはあれから、大輝の近くにいたい気分ではなかった。
学級委員ってことは二人だけってこともあるんだよね!!
本当にどうすればいいの!!

すると、先生にあたしと大輝が呼ばれた。
絶対、なってそうそうの初めての仕事に決まってる。
予想通りだった。
放課後でいいから、二人でこの書類をホチキスで閉じることという仕事が
頼まれた。
放課後・・・てことは二人きりの放課後ってこと!?
無理です!!無理がありありですよ!!先生!!!
ホントは拒みたかったけど、そんな余裕もなく強制的な仕事だった。

う~・・授業に集中できないよ~・・・。
神様、仏様あたしをどうか、助けてください。

時間の流れは早くも放課後・・・。
あたしの恐怖の放課後がきてしまいました・・・。
HRが終わり、みんなはぞろぞろと帰っていく。
「果穂~!!あんたが学級委員とはね・・・。しかも桜崎くんと。
あんなことがあって、よく普通に居られるね!あたしには普通にしか見えないんだけど。」
「普通なわけないよ~・・・。無理だよ・・・。出来な~い!!!!
知穂~助けてよ・・・。」
「あたしに言われても、強制なわけであってなんにもできないよ~。
まあ、果穂は先生に信頼されてるんだと思うよ~。いい生徒だってね!
あたし、急いでるからじゃね!!頑張れ!!」
そう言って、足早に知穂は教室を出て行った。

行かなきゃだよね・・・。嫌だよ~・・・。
そして、3階の図書室へと向かった。
階段を上ってすぐ右が図書室。
すでに、大輝は作業をしていた。
うわ~・・この空気気まずく感じるよ・・・。
そりゃ、そうだよね。あたしと大輝だけしかいないんだしね。
図書室はすごく静かで、部活動をしている生徒たちの声が校庭から
聞こえるだけ。

あたしは中に入り、大輝が作業している机に向かった。
「あ・・・遅れてごめん。」
「別に、いいけど。」
一応、謝っとかなきゃいけないと思い謝ったけど、
相変わらず、冷たかった。
もう、終わったことだしね。

沈黙が続き、しばらくして大輝が口を開いた。
「あのさ、果穂。この前のあの女のことは気にしなくていいからな。」
「気にして・・ないよ。」
ホントは気にしすぎてるけど。あたし・・。
そんなことは言えない。もう、いいんだから。
「俺さ、お前のこと前々から知ってるんだぞ。」
「えっ・・・知ってるって・・・。」
知ってる?あたしと大輝が出会ったのはこの学校でのはずなのに・・。
どういうこと??
あたしの頭はハテナがいっぱい。

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