悪魔のようなアナタ【完】
こんなに綺麗な顔なのに性格は最悪。
――――昔も今も、まるで変わっていない。
しかしこんな性格なのに玲士はなぜか社内の女性陣に人気が高い。
隠れファンクラブもあるみたいだが灯里はその実態を知らない。
別に知りたくもないが。
そして十数分後。
「……終わったぁぁ!!」
叫びとともに灯里は大きく伸びをした。
数値も合い、計も合っている。
これで文句ないだろう! と見上げた灯里に玲士はうっすらと笑う。
その笑みに灯里はなぜか背筋がゾッとするのを感じた。
「ハイ、ご苦労様」
「…………」
「あとは会議用の資料だけど。そっちは明日にしてやるよ」
「……え、まだあるの?」
「明日の午前中にはできるだろう。できなかったら昼飯を奢ってもらう」
「はぁ!?」