悪魔のようなアナタ【完】



美奈はぐっと手を拳に握りしめ、一歩後ずさった。


「……わかり、ました」

「……」

「失礼します」


美奈は言い、一礼して晃人に背を向けた。

そのまま逃げるように宴会場の方へと駆けていく。


晃人と協力するという道は断たれた。

であれば、自分でどうにかするしかない。


玲士と灯里が決定的な関係になる前に――――。


もう手段は選んでいられない。

美奈はぐっと唇を噛みしめた……。



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