悪魔のようなアナタ【完】
言葉とともに、玲士の手が灯里の腕を掴む。
ぐいと引き寄せられ、灯里はなす術もなく玲士の胸に転がり込んだ。
はっと顔を上げた灯里の目前で、玲士はその綺麗な瞳を細めて笑う。
「じゃ、確かめてみるか」
次の瞬間。
玲士の唇が灯里の唇に重なった。
そのまま強引に唇を割られ、舌を絡め取られる。
少しひんやりとした柔らかい唇が灯里の唇を蹂躙し、二人の唇の間に熱がこもり始める。
思わずぼうっとした灯里だったが、鎖骨に触れた感触にはっと目を見開いた。
玲士の指が鎖骨に触れ、ブラウスのボタンが一つ、二つと外れていく。
「……!」
灯里は慌てて避けようとしたが、玲士の腕に抑え込まれているため身動きがとれない。
三つ目が外れたところで玲士は指を止め、ぐいと襟元を開いた。
呆然とする灯里の唇からそっと唇を外し、開いた胸元を見る。