悪魔のようなアナタ【完】
7.運命の分かれ道
12月中旬。
灯里は年賀状の送付リストを印刷し、取引先を一件ずつチェックしていた。
来週までにこれをチェックし、総務部に提出しなければならない。
「うー、けっこう件数あるなぁ……」
今年は夏の電機産業展で商談が多かったせいもあり、去年に比べて取引先も増えた。
有難いことではあるが、大変でもある。
灯里は蛍光マーカーを片手に一件ずつ確認していた。
その時。
ブルルッと音がし、携帯が震えた。
慌てて携帯を開いた灯里の目に飛び込んできたのは……。
『12/24。もし空いていたら、一緒に食事にでも行こう』
晃人からのメールだった。
灯里は思わず息を飲んだ。
12/24となると、これはもしかして……。
いわゆるクリスマスデートというやつだろうか?