悪魔のようなアナタ【完】
定時後。
灯里は昨日の地獄に再度足を踏み入れることとなってしまった。
昨日で多少免疫がついたかと思ったが、魔王の破壊力はさらにそれを超えていた。
「違うでしょ、それ! お前にはマルが三角に見えるの!?」
「……ひぃっ」
「なにその図? 死にかかった怪獣か何か? その矢印は破壊光線でも表してるの?」
「……あぅっっ」
「そのくだりはもう書いただろ! 何度も言わせるなっ」
「……はぁぁ……」
あまりの厳しさに灯里の目にうっすらと涙が浮かぶ。
魂が疲弊し吸い取られ、もう自分が何をしているかすら定かではない。
しかし玲士は手を休めることなくビシバシと扱き続ける。