悪魔のようなアナタ【完】



翌日。

灯里はパソコンで出来上がった資料の最終チェックをしていた。

玲士の地獄の指導の結果、出来栄えはかなり良いものになっている。

あとは誤字脱字や章立てを確認するだけだ。

……と。


「……?」


廊下を通り過ぎた美奈の視線に灯里は首を傾げた。

なぜかこの頃、彼女が自分を見ていることが多いような気がする。

まるで睨むように……。


「……」


彼女は玲士のファンらしい。

アレのどこがいいのか灯里にはさっぱりわからないが、何やかんや言っても自分と玲士は比較的会話しているような気もする。

美奈はひょっとして何か誤解しているのだろうか?

しかしそれを彼女に確認するわけにもいかない。

灯里ははぁと息をつき、パソコンに視線を戻した……。


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