永遠の愛
「つか、信じらんないって…」
苦笑い気味に呟く翔はタバコを片手にビールを口に含む。
これが身体削ってまでの証なの?
…ありえない。
「あのさ、今更ながらに言うけど、翔がやってた事とか、あたしが知らなかった事が今更ながらに気になるの」
「……」
「だから天野さんに聞いてなんか複雑な気分になったって言うか…なんて言うか…」
そう良く分からない言葉をダラダラと話すあたしに翔は声に出して笑った。
「お前、可愛いな」
そうあっさりと口にして、あたしの頭をクシャっと撫でる翔に、
「営業トークやめてよ」
フイっとあたしは顔を顰め逸らした。
「俺、今違うから」
撫でたかと思うと今度は頭をツンと、つ突く。
グラっと頭が揺れたと同時に翔に視線を送ると、タバコを咥えたまま…また笑ってた。
だけど気になるのはそんな事じゃなくて…
「やっぱさ…」
小さく低く呟いた声に翔はさっきまでの笑みを保ったままあたしを見つめる。
「どした?」
「辞めた事に憂鬱感とか抱くでしょ?」
「憂鬱勘?」
「ほら。今があたしと同じくらいだとしても前よりかは比べ物にならないくらい減ってるじゃん?そう言うのって、嫌じゃないのかなって」
そう言ったあたしに対して翔はスッとさっきまでの笑みを消した。