永遠の愛
午前中はのんびりして午後は買い物。
そんな平凡な日曜を過ごした夜、翔に乗せてもらって家まで辿りつく。
「えっ、何?工事してんの?」
家の少し離れた所から覗き込むようにして窓から見た。
看板が立てられていて、数日間道路の工事。
もう夜だから作業は終わっているものの、奥には行けない。
…最悪だ。
「仕方ねぇな。向こうの空き地に停めてくっから美咲ここで降りろ。後で行く」
「うーん…分かった」
そう言ったあたしは車から降りて自分の家まで向かう。
工事中の所為か道路には道具がいっぱい置いてあって、人が通るスペースしかない。
少しの街灯が照らされる中、あたしは足を進ませ、もうすぐだって時に、あたしの足がふと…止まった。
見える先には人影。
その人影はどうみてもあたしの家の前にいる。
一度も見た事のない中年のスーツを着た男の人。
ちょっと躊躇ってしまった。
声を掛けるべきなのか、どうしようか。
だけど、あたしの家の前で佇んでる男はずっと家を眺めていた。