永遠の愛

「なんか綺麗なところだね」


車を走らせて4時間弱。


「観光地だからな」


翔が言う通りそこは観光地だった。

自然が沢山あって、温泉街がずらっと並ぶ街。

そこから少し離れた所には家が沢山あった。


「ごめん。疲れてない?」

「大丈夫。…ってか、この辺りだと思うけど」


カーナビに設定した場所がここら変を示している。

車の中から表札に次々目を送った。


「あっ、止まって!」

「あった?」



目に入りこんだのは“岩崎”と言う表札。

昔ながらのその家は瓦の屋根で長屋みたいな感じだった。

手に持っていた住所の紙と番地を重ね合わせると一致する。


「やっぱしここ」

「行っておいで」


家を眺めるあたしに翔は優しくそう言った。













< 256 / 625 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop