永遠の愛

「翔は?どうすんの?一緒に行かない?」

「俺はいいや。美咲行って来な。それにほら、この辺り探索してぇし」


辺りを見渡しながらそう言った翔は口角を上げて微笑む。


「そっか…」

「終わったら電話して」

「うん」


車を降りてから目の前の一軒家の前であたしは呼吸を整える。

少しドキドキする鼓動を押さえながらインターホンを押した。


家の中から“はーい”と言う言葉と同時に足音が微かに聞こえる。


「はい」


ガラっと玄関の引き戸が開くと、懐かしい岩崎さんの顔が現われた。


「こんにちは。お久しぶりです」

「えっ、あ…み、美咲ちゃん?」


頭を少し下げるあたしに岩崎さんは驚いた表情を見せた。


「はい」

「ど、どうしたの?ビックリしたー…」

「突然すみません。お元気ですか?」

「え、えぇ…元気よ。ここに来たって事は手紙受け取ったの?」

「はい」

「ここまでどうやって?」

「…あ、彼に…」

「あー…なるほど。何処かに行かれた?」

「探索するって」

「そう。なんか大切な話しかしら?上がってちょうだい」

「すみません。おじゃまします…」


先行く岩崎さんの後を追う様にあたしは足を進め、座敷に案内される。


「適当に座っててね」

「はい」


テーブルの前に腰を下ろした瞬間、視線の中に飛び込んだのは仏壇だった。

そこに置かれる小さな写真に釘付けになってしまった。










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