永遠の愛
「なんかあったのか?」
車を発進させると同時に、諒ちゃんはチラっとあたしに視線を向ける。
「学校の、生徒」
「生徒?」
「うん」
「何でお前な訳?普通、親だろーが」
「いろいろあるから、その子」
そう言ったあたしに、それ以上諒ちゃんは何も聞こうとはしなかった。
着くまでの間、焦る気持ちと不安な気持ちが入り混じっていて、どうしようもない感情が湧きあがってた。
天野さん、どうしたの?
なんでそんな所に居るの?
何してるの?
頭の中を駆け巡るのはそんな言葉ばかりで、今にも冷や汗が流れてきそうだった。
暫く走って着いた場所はまた懐かしの場所へと辿りつく。
決していい場所ではないけれど、そのネオン街に入る手前にある建物の前で諒ちゃんは車を止めた。