永遠の愛
それから自棄に気になってしまった。
一条くんは何で休むのかも分かんないし、そんな天野さんは昼を過ぎても起きてくる事もなかった。
何度か話しに行こうと思ったけど、気分的にそっとしてほしい。と言う天野さんの声が聞こえた様に感じ、結局は何も話しをする事も出来なかった。
学校行くまでの時間、あたしは教科書に目を通し頭に叩き込む。
だけど、やっぱり気分は優れなくて一息吐いた時だった。
また新たに鳴りだす携帯に視線が向く。
目の前にある携帯が音を出し光る。
その携帯をそっと掴みあたしは少し首を傾げた。
…葵?
「はい」
「あー…美咲?」
「うん」
「諒也から聞いたけど…」
そう言った葵の声がいっきに落ちる。
「あー、うん。ごめんね、諒ちゃん遅くなって」
「いいけど、大丈夫?諒也心配してたよ?」
「うん、なんとか…」
なんとかじゃないくらい分ってるけど、こんな事、葵に言えないよ。
「そっか…」
「うん…」
少しトーンの落ちた会話に息を飲む。
数秒の沈黙が過ぎ去った時、
「あ、あのさ、」
葵のちょっと困惑気味た声が電話口から聞こえた。