永遠の愛
友情の重み
菜緒から貰ったパンフレットを見る度に心が揺れてた。
そんな揺れ動く気持ちは5年前に感じてた気持ちと同じで、なんだかよくわからない感情が芽生えてた。
そして新学期が明日と言う日の前日の昼過ぎ、連絡もなしに来たのは葵だった。
「ごめん、急に来て」
「ううん」
「明日から学校でしょ?」
「そーだね」
「だから今日来たんだけどね。あ、これケーキだけど一緒に食べよ?」
ニコっと笑う葵は椅子に座ってケーキの箱をテーブルに置く。
「ありがと。紅茶だけどいい?」
「うん」
「香恋ちゃんは元気?」
「うん、元気だよ。最近は諒也のママにべったり」
「へー…そうなんだ。また行くね。長い間会ってないからさ」
「うん」
紅茶を注いだあたしはテーブルに置き、お皿とフォークも用意した。
葵が開ける箱の中からは色んな種類のケーキが4つあり、その中からあたしはイチゴタルトを取り出した。
「いただきます」
そう言ったあたしに葵はニコッと笑みを漏らす。