永遠の愛
「美咲、芹沢さんの症状知ってる?」
「いや、知らないけど」
「じゃあ言うけど、肝炎だって」
「…かん、えん?」
「そう。諒也がアルコールがどうのこうの言ってた。おまけに肺炎が悪化してるって」
「…はい、えん…」
一条くんが言ってた。
凄い咳き込んでたって言ってた。
もしかして、それ?
「諒也曰く、物凄い飲んでたらしいよ?だから諒也があたしに“何かあったのか”って…」
「……」
「さあ知らない。って言ったけどさ…」
「……」
「医師から飲む宣言されてるのに、入院するまでに飲んだのを不思議がってる」
「……」
「このまま飲んじゃうと危ないみたいだよ」
「……」
「ねぇ、美咲!聞いてんの?」
葵の張り上げた声で一瞬、頭に響思わず顔を顰める。
「うん、聞いてる」
「あたしが思うには美咲の事で芹沢さん飲んでんだよ。ヤケ酒って言うの?きっとそれだと思うけど」
「……」
「あたしが言っても美咲は聞かないだろうけど、今からでも遅くないよ」
“やり直すの”
そう言った葵の言葉が頭から離れなかった。