永遠の愛
日が刻々と過ぎて内に、多分あたしの中での決断ってものが進んでたのかも知れない。
誰にも迷惑掛けたくないって、そう思ってた。
ここにいると色んな情報が耳に飛び込んで来て、あたしを邪魔していく。
その何もいらない情報から消えたい…とそう思った。
帰ってから何気に取った一冊の通帳。
金に凄い困ってたあの頃に比べてたら今じゃマシ。
追いつめる夢も全てなくなれば必要とされる以外、困らなくなった。
だから何であの頃はあんなに我武者羅に走ってたんだろう。って、時々そう思う時がある。
もう、誰も縛りつけたくはなくて、誰にもあたしの事など触れてはほしくなかった。
さほどそれほど溜まってないお金。
留学の時からコツコツとバイトをしながら頑張って、こっちに帰って来て貯め込んでたお金。
いつかは…
いつかは返そうと思ってた。
散々、翔に縋りついてたお金。
返さなきゃって、返さなきゃって、ずっとずっとそう思ってた。
初めに借りた30万。
留学資金の500万。
あと、ずっと払って貰ってた携帯代。
もうどれくらい借りたのかも把握出来ないくらいの、その金額。
当たり前に、それほどのお金なんてないけど初めに借りた30万と携帯代くらいは返そうって、そう思った。