永遠の愛
「あのさ、もういいから」
「は?何がいいんだよ」
諒ちゃんは納得いかない様子であたしを見つめる。
「もう決めたの。それにもうあっちにも言ってあるの」
「はぁ!?」
もう隠す必要なんてなかった。
言うに遅いも早いも何もない。
「だから、諒ちゃんが何をどうこう言おうが関係ない」
「お前っ――…」
「あたしが決める事。だから昔みたいに送り出してくれればいい」
「は?何言ってんの、お前。つかよ、昔と今では状況が違うだろーが」
「何で?一緒じゃん」
「違うだろ。留学はお前の夢だっただろーが!でも今は違うだろ」
「……」
「…って、俺がどうこう言っても仕方ねぇけど。とにかく、翔さんが呼んでっから行けよ」
タバコの煙をゆっくり吐き出していく諒ちゃんの眉間には深い皺が入りこむ。
「分ったよ」
その諒ちゃんから面倒くさそうにあたしは視線を逸らした。