永遠の愛

「ごめん。俺、美咲ちゃんの机に置いてあったの見た」


“日本語講師の…”


そう付け加えられた言葉に何故か胸騒ぎがしてしまった。


「あ…」


そう小さく呟いたあたしは一条くんから視線を逸らす。


「もしかしてさ、別れた?」


いつも思う。

一条くんの直感は、何気に鋭い。

まるで諒ちゃんと同じ様な直感が働くから怖い。


だからだと思う。

あたしもそれを何気に交わす程、上手じゃないからスッと視線を落とした。


「…図星か」


フッと息を吐き捨てた一条くんは廊下の壁にペタっと背中を付ける。


「…一条くんには関係ないから」

「関係ねぇけど、もしそれが俺の所為だったら関係なくないでしょ?」

「どう言う意味?」


一度落とした視線をもう一度、一条くんに向ける。

その向けた視線に気づいた一条くんはチラッとあたしに視線を送った。


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