永遠の愛

「…見たの」

「は?」


何が?とでも言いたい様な表情をする翔に、


「だから見たの!」


そう念を押して強く言葉を吐き出す。


「だから何が?」

「翔が…翔が女の人とキスしてる所。…病院で」

「あぁ…」


顔を顰めてそう呟いた翔はふーっと軽く息を吐き捨ててあたしから離れてく。

そしてゴロンと寝転がった翔は頭の下に両腕を組んだ。


「でも翔は避けなかった」


だから、あぁ…あの人なんだなってそう思った。

あの、アカネさん…


「だから帰ったのか?」

「え?」

「あの日、美咲金持って来ただろ?看護師に渡して帰ったのって、その所為?」

「…そうだよ。あんなの見て入れるわけないでしょ?」

「そっか。…つかさ、見るなら最後まで見とけよ」

「は?何言ってんの?」


だから思わず身体を起して翔を覗き込んだ。

覗き込むあたしに翔は薄ら笑って、あたしの顔を引き寄せる。


グッと力づよく引き寄せられた所為で、必然的にお互いの唇が重なり合い、息をする事さえ忘れてしまってた。

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