永遠の愛
「ぶっちゃけ俺にだって余裕ねぇの。ホストやってて女がいっぱい居ようが所詮仕事」
「……」
「一歩抜け出すと普通の男。美咲が気にするとか言うけど、俺だって何も思ってねぇ訳じゃねぇよ?」
「……」
「お前が誰と会ってようが抱き合ってようが、それはそれで気になんだよ」
「……」
「むしろ若かった時より余裕ってもんがねぇの。出会った頃はそれなりに勢いってもんがあるけど、今はそうにもいかねぇの」
「……」
「…だから周りの事で振り回され頭がついていけなかった。俺の所為で美咲には悪いと思ってる」
少しづつ小さくなっていく翔の声。
仰向けで寝ていた翔は額に腕を置き、目の隠す。
俺の所為と言ったけれど、正直あたしの所為でもあるの。
全てが全部、翔の所為なんかじゃない。
絶頂期で凄く忙しかった時から縋りついてたのは、このあたし。
だから翔はそん時から自分に負担を追ってたんだと思う。
だから、今度はゆっくりしてよ。
急いで走らなくていい。
寄り縋る様に翔に身体をくっつけ、左腕を翔の身体に絡ませる。
ギュっときつく抱きしめるその力に、
「どした?」
翔は額に乗せていた腕をスッと下ろした。