永遠の愛
「…ごめん」
小さく呟いて顔を埋める。
ギュッと目を瞑った瞬間、翔の腕があたしの腰に回った。
「何のごめん?」
「翔の身体を壊してるのはあたしだね…」
「は?何で?」
「…なんとなくそう思った」
「つか、それすげぇ間違ってっから。ただ単に飲み過ぎた俺が馬鹿なだけ」
そう言った翔は苦笑い気味でクシャっとあたしの頭を撫ぜた。
「…もうお酒、禁止だね」
「だったら止めるお前が必要だな」
「嫌なくらい止めてやるんだから」
クスクス笑いながら顔を上げ、翔を見つめる。
「我慢できっかな」
苦笑いで呟かれた小さな声はあたしの笑みで掻き消される。
そして、ふ…と頭に過った事に思わずハッとした。
「…あ、」
小さく声を漏らすあたしに、翔は不思議そうに見つめる。
「どした?」
「…ごめん。一日遅れちゃったね」
「は?何が?」
「昨日、翔の誕生日。…おめでと」
「あー…それな」
翔はどうでもいい様な呟きをし、軽く苦笑いをした。