永遠の愛
「…ごめん、自分勝手で」
そう言って少しの沈黙を破ったのはあたし。
呟いた声は翔の胸に顔を沈めてる所為で、小さくなる。
そんなあたしを翔は更にギュッと抱きしめ、
「マジで勘弁」
呆れたように呟いた翔は苦笑いをする。
グッと抱え込まれた身体が自棄に熱い。
さっきまでの冷えてた身体がいっきに熱を帯びてた。
このまま、冷めてほしくないから…
このまま、ずっと寄り添っていたいから…
「…まだ、好きなの」
やっと吐き出した言葉に目尻が潤んでた。
何でか知んないけど、潤んでた。
「だから?」
だけど、翔から返ってきた言葉はそれ以上の答えを求めるもので。
「だから…一緒に居たい。離れたくないの」
きっと、失ってから気付いたもの。
それが今出た精一杯の言葉。
「…昔っからそう」
ポツリと呟かれた言葉に思わず視線が向く。
「昔っからって、何?」
不思議に問い詰めるあたしに、翔は意地悪っぽく口角を上げた。