永遠の愛
「もう、朝か…」
不意に聞こえたため息交じりの声。
いったいいつ帰って来たのかも、ベッドに身を寄せていたのかも、どれくらい話していたのかも分らない時間。
気づけば、真っ暗な暗闇にほんのりと明かりが混じってた。
「何時だろ」
そう言ったあたしに翔は、あたしから身体を引き離しベッドの横にある小さな台に手を伸ばす。
そこから握られてきたのは携帯で、一瞬にして画面から明かりが照らされた。
「もうすぐ5時半」
「仕事、行くんでしょ?」
「あぁ」
「ごめんっ、一睡もしてない」
「別に、それは慣れてる」
顔を顰めたあたしに翔は鼻でフッと笑い、もう一度あたしにしがみ付く。
「時間、大丈夫?」
「あぁ、あと一時間」
「…あたし、…どうしよう」
思わず呟いてしまった小さな声。
それと同時に出たのはどうしようもないため息で、
「何が?」
翔の声が返って来る。