永遠の愛
「おかえり」
「ただいま」
「正直言って5年のブランクは大きすぎた」
「もう…忘れてるかと思ったよ」
だから半分、電話もメールも出来ないでいた自分が少しいた。
「そんな訳ねーじゃん。忘れてたらここにも来てない。…美咲が居なかったら俺が居る意味ねーじゃん」
「……」
「会いたかった」
「……」
そう何気なくサラっと翔が吐きだした言葉に5年振りの溜め込んでいた涙が今にも滑り落ちそうだった。
会いたくて会いたくてどーしようもなくなった時、もう帰ってしまおうかとも思った。
電話をすると余計に会いたくなってしまうから自分の中で押さえてた。
だからなのかも知れない。
今まで溜め込んできたものが溢れそうだった。
自分にでも分かった。だんだんと潤んでくる瞳。
だからそれを遮る様に、あたしは持っていたサングラスを掛け直した。
「来てくれて…ありがとう」
「俺に連絡なしは寂しかったけど」
そう言って翔は薄ら笑った。
「ごめ…。だって突然行ってさ、ほんとに驚かせようとしたの」
「驚かせるっつったって、もうあそこには住んでねーよ」
「…え?」
突然発せられと言葉に思わずあたしは素っ頓狂な声を出す。