ひまわり
その時部室のドアが開いた。
「おはー!」
「おはよーございます!」
部員が次々入ってきた。  
初めてかも...
空元気見破られたの。
誰も気づいてないのに..


登山部は5月に全国に
行けるかどうかの
県大会がある。
それに向けて
今度のゴールデンウイークで合宿を行い
大会に出るメンバーを決める。
だから今の部員達に力が
入っているのがよく分かる。

朝練を終え、
私達は制服に着替えて
教室へ向かう。
「陽菜!」
蓮が呼んでいた。
「なんかあったら言えよ!」
いつも勉強ばっかりしていて
あまり私と話さない蓮が
そう言ってくれた。
「ありがとう。」

5月。
プロポーズをされ、
1ヶ月たつ。
私達は何もなかったように
デートもし、付き合っていた。
ただ変わったのは
"手紙交換"
恭ちゃんが
「会えない日も
陽菜の事を考えてるから。」
っといって始めたもの。
私達は毎日手紙を書いた。
毎日電話をしているのにも
かかわらず…


ゴールデンウイークになり
登山部は合宿が始まる。
明日はいよいよ合宿!
みんなで買物をし、
明日の準備をした。

家に着き、合宿の準備をする。
着替えなどを
バックに詰めていたら
1本の電話がきた。

"澤野 恭介"

携帯の画面には
恭ちゃんの名前。
私は慌てて
携帯を手にとる。

「はい!陽菜ですっ。」
「あっ。恭介だけど...」
慌てて出た私とは逆に
落ち着いた声が聞こえた。
「うん。なに?」
「結婚の答え..聞きたくて。」

"結婚"

「うん...。」
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