ひまわり
出会いと別れ
新学期
「行ってきまーす」
「行ってらっしゃい!
気をつけてねー」
「陽菜お弁当ー!!」
お母さんが慌てて
外に飛び出してきた。
「忘れてた~ありがと」
今日から
新学期だというのに
朝から寝坊してしまった私。
「もーヤバい!遅刻するー」
私は
いつもより何倍もの速さで
自転車をこいだ。
私、泉 陽菜。
林条学園の高校3年生。
背が小さく
クラス1のポジティブ娘。
私には
今社会人の彼氏がいる。
っといっても高校の
部活の先輩なんだけど。
毎日電話して
メールして・・・。
休日には会って遊ぶ。
先輩の家族とも仲良し。
今私はとても幸せ。
「おっはよー」
「陽菜ギリギリじゃん」
いつも一緒にいる
メンバーの1人が
私の肩に手を
まわしながら言った。
彼女は太田 花里奈。
ショートヘアの元気っ子。
私の相談とかも
親身になって
考えてくれる大親友。
「今日から学校なの忘れてて」
「陽菜らしいね」
「まあ・・・間に合ったし!」
「ほんとにあんたって子は・・・」