ひまわり
私がウトウトしている間に目的地に着いた。
お店の名前を見ると
「ジュエリー」と書かれている。
私は恭ちゃんに手を引かれ、店に入った。

「お待ちしておりました。澤野様。」
お店の人が笑顔で言う。
「陽菜、これとこれ、どっちが好き?」

見せられたのは2種類のペアリング。
1つはシルバーに"happiness☆Forever"と彫られていてシンプルなデザイン。大人っぽくて素敵。
もう1つはシルバーのふちで中はゴールドになっていて、真ん中には小さなダイヤ。 彫られているデザインが可愛かった。

うわっ!値段高すぎ!
どうしよ両方私の好み。
悩むんだけど…
シンプルのも可愛いし、もう1つはデザインが素敵だし。

「恭ちゃんは決まった?」
「決まったよわ。陽菜は?」
「んー。決まった!」
「じゃあ、せーので指さすか。いくよ!せーのっ!」
恭ちゃんの掛け声で指をさす。

私がさしたのはデザインが素敵だと感じたリング。
恭ちゃんがさしたのは…
「…一緒だ。」
私がつぶやくと
「さすが俺たち!相性抜群だな。」
そう。恭ちゃんがさしたのは
私が決めたリングだった。
恭ちゃんが笑顔で言い、指輪を購入していた。

車に戻ると恭ちゃんが
私の方を見た。
「あのさ…俺たち結婚しない?」
「えっ?」
私は恭ちゃんの一言に言葉を失った。
「俺たち出会って4年だろ?
いろんなこと乗り越えてきた。
別れたのにまた付き合えたことも
あの部活の集まりで再開したのも
運命なんだと思う。
告白した時にも言ったけど…
俺は別れてからも陽菜を
ずっと見てた。だから…」
「待って!でも私まだ高校生だし…」
「結婚式は陽菜が大学卒業した年の3月3日にしたいと思ってる。俺、待つよ?」
「ちょっと待ってよ。まだ返事してないよ?」
「だよな…。考える時間が欲しそうだから返事はまた今度でいいよ。」
「わかった。」
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