俺様or激甘彼氏はいかがですか?
前方に見えた、高杉くんの後ろ姿。
居た……!!
慌ててその後を追う。
廊下がツルツルして滑る。
後、もうちょっと………!
――――― ベヂャッ!!
“ベシャッ”と“ベチャッ”が混じった様な、奇妙な音でした。
あたし、見事に転んだみたいです。
「…いったッ……」
膝と鼻を強打して、めちゃくちゃ痛い。
摩ったのか膝はヒリヒリするし。オデコも痛いし。
最悪だぁ~…!
突然のことに放心状態で動けない。
廊下で大の字。
あたしは完璧不審者だ。
早く、起き上がらなきゃ高杉くん行っちゃう…!
何とか体に力を入れて、起き上がろうとした時だった。