俺様or激甘彼氏はいかがですか?


「……フゥ」


メールを送信して、溜め息を吐いて歩き出そうとした時。


「…あのー…?」


後ろから掛けられた声。
振り返ると、少し見上げるくらいの背の男の子が立っていた。
大人しそうな印象。


「何ですか?」
「…えっと……良かったら、傘一緒に入りませんか?」
「……え」


……まさか、あたし今相合い傘を勧められてる?
えぇっ!何であたし!?


「…で、でも、あなたは迷惑じゃ…」
「いえ。僕は全然。むしろ濡れて帰られる方が嫌です」


男の子はそう言って、ニコッと無邪気な笑顔を見せた。

……どうしよう。そう言われると、断れないな……。
でもあたし、彼氏いるし…。他の男の子と帰るなんて……。


男の子と傘を交互に見て、悩んでいたら、昇降口の扉が開いた。
そこから出て来たのは、あたしの彼氏の……智也。


よかった……智也居たんだ!
智也に入れてもらお~♪



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