俺様or激甘彼氏はいかがですか?
―――――バッチーーーンッッッ!!!!!
鋭くて凄まじい音が、廊下に響いた。
目の前には、頬を押さえて座り込む彼氏の姿。
呆然と、あたしの振り上げられた手の平を見つめている。
ハァハァと荒い呼吸に、肩が大きく揺れる。
視界が歪み、もう頭の中もグチャグチャなあたしは。
「…死ね!!馬鹿野郎!!ふざけんな!!!」
ありったけの声で叫び彼氏に鞄を投げ付けると、背を向けて走り出した。
「…梨華……!!」
後ろに彼氏の声がしたけど、構わず走った。