俺様or激甘彼氏はいかがですか?


すっごいドキドキする。
手に変な汗かいて来た……。


教室の扉の前で、躊躇って早10分。
なかなか勇気が出ない。
何度も深呼吸して、扉に手をかける。


…もう、どうにでもなれ…!!




――――ガラッ




一斉に集まるクラスメートの視線。
怖くて、俯いて席へと向かう。
そんなあたしに、乃亜が駆け寄って来た。


「梨華!良かった!大丈夫?」
「…乃亜…。ごめんね、心配させて…」
「ううん!来てくれて安心したよ」


安堵の笑顔を見せる乃亜。
何だか泣きそうになる……。



不安だったのはあたしだけで、皆心配して声を掛けてくれた。
嬉しかった。
あの事に触れない、皆の優しさも嬉しかった。




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