俺様or激甘彼氏はいかがですか?


散らばったノートをかき集め、ギュッと抱き締めた。
強く強く、折れ目が付くまで………。






「ねぇ梨華……。智也くんさ、ずっと後悔してたんだよ?」
「……え?」


乃亜の言葉に顔を上げる。
乃亜は優しく微笑んでいた。


「梨華怒らせたって。梨華哀しませたって…そりゃあもう、毎日毎日うるさくて。電話しても出てくれない。嫌われたかもしれない……なんて泣きそうで。いつも梨華の席見つめてさ……寂しそうで。本当、見ててこっちが悲しくなったわよ」


ペロッと舌を出して笑う乃亜。
胸がキューッと締め付けられる。
智也………そんな風だったなんて。
ずっと、後悔してたって………。


「…あたしは偉そうな事言えないけど、智也くん、きっと梨華の事大好きだよ。だから、梨華が智也くんを好きなら、ちゃんと気持ちを伝えて欲しい」


真っ直ぐとあたしを見つめる乃亜。
ノートを全て鞄に詰め、あたしは走り出した。



「ありがとう乃亜!智也の所行って来る!」
「了解でーす♪」


智也………。
今すぐ会いたい。








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