俺様or激甘彼氏はいかがですか?
……何か、トイレ行きたいかも。
梨華に告げ、トイレに向かった。
トイレのドアを開けると、二人の女の子が鏡の前で喋っていた。
気にせず個室に入ったあたしと入れ換えに、個室から出て来たもう一人の女の子。
三人の会話が、個室に居るあたしに聞こえて来た。
「…あ。そういえばさ、2年に高杉晴っていんじゃん?」
「あー!あの超絶イケメンの!」
「そうそう。あの人って、彼女いんのかな?」
「どうだろ。いないんじゃね?噂とか聞かないし」
「じゃああたし狙っちゃおうかな~」
……やっぱり、高杉くんって人気あるんだ……。
「マジで~?止めとけ止めとけ!相手にされないって」
「ヒッドーイ!」
「でも、高杉晴って来る者拒まずって聞いたことあるよ」
えっ……!?
思わず声を上げてしまいそうになった。
来る者拒まず……。
…あたしも、その内の一人なのかな…?
「ならイケるんじゃない?あたしと付き合って下さい~的な?」
「ギャハハ、ウケる!!」