俺様or激甘彼氏はいかがですか?
鈍い音と、頬に走る大きな痛み。
地面に体が叩き付けられ、見上げた先には、拳を震わせて俺を見下ろす男の子の姿。
……俺、女の子かばっちゃってたんだ……。
「…っ俺は知らねー!」
男の子は叫び、逃げてしまった。
体を起こそうと力を入れると、頬に鋭い痛みが走る。
「…ってぇ…」
「…大丈夫!?」
慌てて駆け寄り、俺の体を後ろを支えて起こしてくれた。
心配そうな表情で俺を見つめる、言い合ってた女の子。
サラサラの黒髪が揺れて、見えた整った綺麗な顔立ち。
間近で見ると、とても美人だった。
「…ありがとう」
「…ケガしてるね。保健室行こ!乃亜も来て!」
俺を担ぎ、友達の子に声を掛け。
女の子に連れられ保健室に向かった。