俺様or激甘彼氏はいかがですか?
「梨華ー?まだー?」
「もうちょっと~!待ってて~!」
台所に居る梨華に呼び掛けると、焦った声が返って来た。
今日はバレンタイン。
梨華と付き合って3年目の記念日。
リビングのテーブルの前に座り、梨華を待つ。
今は梨華の家で、デートのはずなんだけど。
梨華が台所に閉じこもって、早三時間。
テレビを見て待っていると、甘い香りと共に、梨華が戻って来た。
テレビを消し、ニコニコしてる梨華を、首を傾げて見つめる。
俺の前に座った梨華は、後ろ手に持っていた何かを差し出した。