【続】紅一点!?~元男子校のお姫様~
『はぁ!?』
『乃愛は僕の大事なフィアンセだからね』
香坂はまるで勝ち誇ったような笑みを浮かべながら俺を見た
『んなの、
とっくに知ってんだよ
ただの政略結婚の為に乃愛を
渡すことはできない!!』
『……なんだ、
でも残念だけど僕は家の事
抜きで乃愛の事を愛してる
君に負ける気はないね』
『なっ、』
それだけ言うと香坂は
俺の部屋から出ていった
――くそっ!!
俺はやり場のない怒りを拳に
込めて壁を殴った
香坂のヤツ、乃愛に一体
何を……、
そう思ったらいてもたっても
いられなくて
俺はすぐに着替えて乃愛の部屋に向かった