呪いの兆しは妖精と

放課後。
オレは自転車を押しながら、正紀と二人で道を歩いていた。

学校から家まで自転車で二十分。
学校と家が同じ市内にあるオレにとって、市外に出ることは一種の冒険でもあった。

「どこにあるんだし」

「すぐそこだ。学校の近くにコンビニなんて、考えたもんだよな」

「儲かるなー」

学校の裏へ出ると、チラリとコンビニが見える。
逸る気持ちを抑え、足を踏み出した。

< 11 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop